Turkish Pottery, 2016

Turkish Pottery, 2016

2010/10/12

アヴァンギャルドなアート


長野の旅、続き。JR篠ノ井線に揺られ、松本にやってきた。
行ってみたかったアートスポット、松本市美術館。
松本は、草間彌生の生まれた街。市美には彼女の作品の常設スペースがあるのだ。





水玉や網目模様を描くことは、もともと幻覚や幻聴の驚きや恐怖を沈めるための作業だったのだそうだ。恐怖に打ち勝つために、ひたすら描く。市美の常設展の中には、水玉がすべてを覆い尽くし無限に広がっていくのを体験できる部屋もある。
もし、ふとした瞬間こんな幻覚に襲われたら相当怖いんだろうなと思う一方、私には(戦う彼女の作品を目の前にして不謹慎かもしれないけど)時々透明人間になっていたいと思う時もあるなあ、と考える。
旅先で知らない街の知らない道を歩いているときなど、その感覚に近いかもしれない。
上の写真のマネキン。周囲と同化して水玉模様になっちゃってるけど、たぶん個々の意識は、なかなか同じ模様にはならない。見る人を水玉模様で惑わしながら、いったい何を考えているのだろうか。