Turkish Pottery, 2016

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2012/02/27

第30回赤メガネの会
















週末、読書会「赤メガネの会」がありました☆
2010年に3人でスタートしたこの会も、第30回を数えました。
ということは、課題図書だけで30冊読んだことになるんだなぁ。
集まる人たちの数もどんどん増えています。初めはラジオ関係の人だけだったのが、友達や元同僚、英語学校のクラスメイト、偶然サマソニで意気投合した人(!)などなど、人脈が人脈を呼び、これまた面白い感じになってきています!
今日集まったのは写真の7人。そして、5の倍数の回に開催される飲み会には、あとから2人が参加。私は最年少の部類に入るのですが、仕事&人生の先輩たちに本以外にもいろんなアドバイスをもらってとても感謝しています。

さて。今回の課題図書は、
シュリーマン著『古代への情熱―シュリーマン自伝』新潮文庫。

当時はおとぎ話だと言われていたトロイアの都が実在すると信じ、発掘に人生をかけたシュリーマンの生涯について書かれた本です。自伝と言っても、ほかの人が書いた部分もあります。
私的には★☆☆って感じですかね。
貧しいながら信念を貫き通したシュリーマンが成功者になった、という話で、特に文章にひねりとかはないのです。ただ、考古学の知識があればきっともっと楽しめると思われる1冊。なにせ私、高校の世界史で、「~トゥス」や「~ヌス」っていう名前が全然覚えられなくて、テストで20点とか取っていたくらいで。アレルギー・・・??(苦笑)
よくぞ大学に、しかも国際学部に、入学したものです。

他の人たちも「う~ん・・・」という反応。ただし!シュリーマンが3週間で1言語、生涯で十数か国語を操ったというところには、引っ掛かる人多数。「意味が分からなくても、とにかく原文を読め!」という学習法は、今回自由図書で挙がった本の中で、茂木健一郎さんも同じようなことを言っていたそうで。そして、言語マニアのなおやくんが、古代ギリシャ語とラテン語とアラビア語の入門書を持参したこともあり、話が盛り上がりました。
シュリーマン、また違った角度から見てみたい人物ではありました。



そしてこれが、私の自由図書。読んだのは今年の芥川賞受賞作:円城塔『道化師の蝶』。
前衛と呼ばれる彼の作品。確かに安倍公房テイストだ!好き!!
でも、話が多面サイコロのようにコロコロ転がっていき、結局なんだったんだろう?というところに落とされる。前衛というか、シュールというか、アーティスティックというか。もう、文脈を追いかけること自体が蛇足なのかもしれません。回っているサイコロを目で追いかけているうち、自分も一緒に回って円城酔い。それが結構心地いい。
彼が自身の作品をリアリズムだと言っているのは、サルバドール・ダリが「僕の目には、時計がゆがんで見えるんです」と言っているようなものだと思うが、ともかく好きです。
違う作品も読みたいです!酔いが覚めたらね。

ちなみに「もらっといてやる」でおなじみ、田中慎弥さんの『共喰い』はまだ読んでいない。
読んだ人曰く「喰われるから気を付けて」。
これは是非、心が強く踏ん張れるときに。