Turkish Pottery, 2016

Turkish Pottery, 2016

2015/12/28

靴を磨く


ご無沙汰しております、稲葉です。
お元気ですか?久々に更新します。









































「流行に敏感になる」がテーマだった今年、行き着いたところは靴磨きでした。その経緯は長くなりますが、一度気になると追及したくなってしまう性格なもので、でもその過程はとても楽しかったです。

服に限らずですが、どちらかというと流行には疎い方だと思っています。番組ディレクターに「流行りに乗ってみるのも喋り手としては必要だよ」と言われ「それはそうかもしれない」と思ったのが1年前でした。

じゃあファッションは海外コレクションでトレンドをチェックしてみるかとやっているうちに、流行は既存もしくは過去のカルチャーの焼き直しであると思い当たり(今年ならヒッピーとかボへミアンとか)、であれば上辺をなぞるだけではなく装いの根幹も知りたいと思い、さらにノームコアにしても「じゃあベーシックの源流はどこなのか?と」いう疑問がわいてきて調べているうちに、社会性の中で進化を遂げてきた紳士服に行き当たりました。着る服によってその人の職業・出生・主義を表したり、機能からデザインが生まれているところに興味を惹かれ、着飾ることが第一のレディス・ファッションにはない視点が私にとって非常に新鮮だったのです。

特にそれは紳士靴に集約されていて、駅のホームですれ違う男性方の足元を面白く眺めているうちに、傷ひとつない最新のブランド靴よりも、手入れされながらいいエイジングをした靴の方が上等に見え、そういう靴を自分でも欲しいと思い、それで靴磨きを習うに至りました。まもなく30歳を迎えるというタイミングで、いい学びだったと思います。

他にも流行っているものはいろいろ挑戦してみて、はまったものもあれば、もちろんそうでなかったものもあったけれど、結果として自分の好みが明確になり、やっぱり自分はアナログでスローなものが好きな人間なのだという確認にもなりました。(確認するまでもないかもしれないが・・)

来年のテーマは「Discover Japan」。日本、特に東京の良さを発見したいと思っています。1年後どこに辿り着くのか楽しみです。