Turkish Pottery, 2016

Turkish Pottery, 2016

2012/12/01

旋舞「セマー」

◆5日目◆
 
この日は午前中にカッパドキアを出発し、トルコ中部の都市コンヤに向かいます。
 
コンヤは首都アンカラから南に約250kmに位置し、もともと13世紀頃にルーム・セルジューク朝の首都として栄えた街。住宅街はまるでヨーロッパのように区画整備がきちんとされていて、繁華街は都会でした。第一に客引きに声をかけられないので、観光地ではなく生活ベースの街に来たんだなと感じます。
 
コンヤは、イスラム神秘主義の一派メレヴィ―教団の発祥地でもあるのですが、このメレヴィー教団の儀式が「セマー」と言って、とても変わっているんです。
 
これです。
 
修行僧たちが、長い帽子をかぶり、白いスカートをはいて、音楽に合わせてクルクル回り続けるというもの。映画『The Fall 落下の王国』でこのセマーのシーンが出てくるのですが、スクリーンで見たその美しさが忘れられず、「生セマー」を観るためにわざわざコンヤに立ち寄ったというわけです。
 


 


踊り手「セマーゼン」の衣装にはちゃんと意味があって、(『地球の歩き方』によると)帽子は墓石、ジャケットは墓、ジャケットを脱ぐ行為は「地上の束縛からの解放、墓からの脱出」を表しています。クルクル回ることで神様に近づくのだそうですよ。まさに神秘主義ですね。
ちなみに、このスカートを履いた踊り手たちは、みんな男性です。


では、セマーの動画をご覧ください。


本当に美しかった!よくこんなに回り続けて目が回らないなぁと感心します。恍惚の表情を浮かべているセマーゼンの人たち、惹きこまれました。一見の価値ありです。
コンヤ郊外の「メヴラーナ文化センター」というところで、毎週土曜日の夜には無料でセマーを見るられます。市街地からは少し離れていますが、オトガルからはタクシーで15分くらい。会場の隣にヒルトンホテルがあって、公演が終わった後でもそこに行けばタクシーをひろえるので利用すると良いと思います。
 
 
話は少し逸れますが、旅行中、何回かトルコ人のteenage girlsに「一緒に写真を撮ってください!」と頼まれることがありました。そして「何歳?」「学生?」などと質問攻めに合い、答える度に「キャーキャー」言われるのです。悪い気はしないのですが、旅の間このことを「襲撃」と呼んでいました。
「あの人日本人っぽくない?」「マジだ、日本人じゃん」「ねえ、写真撮ってもらおうよー」「それ超ヤバい!行こう行こう!」みたいなノリなのかしら。
 
せっかくなので私のカメラでも撮ってもらいました。



彼女たちは高校生で、デニズリからセマーを観に来ていると言っていました。
なんだか留学生になった気分。(笑)
 
この日はセマーを観た後、夜行バスでパムッカレに向かいました。
つづく。