Turkish Pottery, 2016

Turkish Pottery, 2016

2015/06/09

大人遠足
















大人遠足に行ってきました。
今回は、山梨の勝沼・塩山へワインハントの旅。

●くらむぼんワイン●
















































古い木造家屋の土間でテイスティング。日本のワイナリーならではですね。
くらむぼんワインのなかでも好きなのが「Bel Canto」という自然酵母で発酵させたワイン。数ある山梨のベイリーAで、今のところ一番美味しいと思っている。どうしてもチャーミングになりがちな品種ですが、キノコやゴボウの土っぽさがあり「こんな表情するの・・・!?」と驚かされます。
歴史を受け継ぎながらも、どこか野心的なところが魅力。
ここの蔵のボトルキープは100本からだそうです。
検討したい。


 ●奧野田葡萄酒醸造●


















おととしの収穫以来です。ヴィンヤードに案内していただきました。
ぶどう作りに深い哲学を持っていて、訪れるたびに学びがあります。

今回は「剪定の原則」について。
ぐんぐん伸びる枝と、それに圧倒された枝。剪定では「負け枝」を残すというのが原則なんだそう。他に圧倒されると子孫を残そうとする力が働き、鳥に食べてもらえるように小さいけれど味の濃い実を付ける。すると果汁は少ないけれど、より凝縮感のあるワインになる。勝ち枝になる実はジューシーで大粒だけれども、ワインにしたときにどうしても物足りない。ワイン用のぶどうを植える時には、負け枝の苗木が欲しいのだと。
前の日、総選挙で1位になった指原さんのスピーチに思いがけず心を打たれた私は、小さな枝は切られないで残されるという話に一層感激しました。

株間の話も。
隣同士の距離が程よく近いと、根が競い合ってより深くに伸びていく。そうすると、地中にあるミネラルを十分に吸い上げ、両方の木に美味しいぶどうが育つのだそうです。

ぶどう作りは、人生の哲学のようでもあります。

















セラーの中では、シャンパーニュの泡の秘密について。
口を下に刺した瓶を、振動を与えながら毎日1/8回転させて、徐々に澱を集めるルミアージュという工程。澱を集めるだけなら真っ逆さまにしておけばいいじゃないか。実はあれは、澱がたまりながら瓶の内側を磨いてくれて、それがきめ細やかな泡を生むんだという話。一つ一つの手間暇にはちゃんと理由があるのですね。


土地を活かし、酵母の声をきき、ぶどうの個性を尊重する。
生産の現場を見ると、ワインはやっぱり農産物だと思います。