Turkish Pottery, 2016

Turkish Pottery, 2016

2011/02/16

サハラ砂漠





私たちを乗せた車は、平らな大地にのびた一本道を、「翼があったら飛べるんじゃないか」というスピードで走る。ごろごろしていた石が小さくなり、赤かった大地の色がだんだん変化し、遠くに盛り上がった砂漠が見えてくる。アスファルトの道が、道なき道になり、砂煙を上げながらガタゴト走ることどれくらいだったか。モロッコ最果ての町、メルズーガに到着。サンセットの中、ラクダに乗り換えキャンプを目指す。

砂漠って静か。ラクダの足音と私たちの話し声のほかは、風の音くらい。風の気まぐれが作った滑らかな砂の山は美しく、いくつ丘を越えても、ただ砂漠がみえるだけだった。遠い昔、砂漠を渡ってきたキャラバンの人たちは、何十日もこの果てしない景色の中を旅していたんだよなあと、ラクダの上で思う。

夜。サハラに行ったら、今までで一番きれいな星空を見たいと思っていた私。
星降る夜とは、まさに。天の川も流れ星もすぐそこにあって、宇宙に手が届きそうな感じ。となりにいたHibaが言う。「あの星を1個、ポケットに入れて持って帰れたらいいのにね。」
砂漠の地域で天文学が発達したというのは、なるほどそうだろう。アイト・ベン・ハッドゥで、古物商のおじさんが「ベルベルGPSだ。」と星を計るコンパスを見せてくれたのだけど、星を読むことが出来なければ、砂漠を渡ることも出来ないのだ。



夜8時ごろ。砂の地平線から月が昇ってきた。月の出(と言うのだろうか?)を見たのは初めて!知ってた?月ってまぶしいの!黄色い光を放ちながらぐんぐん昇って来ると、今まで見えていた東の空の星が消えて見えなくなってしまった。
「月を恐れて、星がいなくなっちゃったんだよ、トミー!」とHiba。
ほんと、月は圧倒的にパワフルな星。




食事を終えた後は、焚き火を囲んで太鼓をたたいて、みんなで踊った。(笑)
星に見とれて、ミントティーに酔って、アラビアンナイト最高!