畑やベランダでせっせと栽培に励むのは、もちろん収穫して食べるためです。それなのに、食べられないものを育てるガーデニングは「なんと崇高な趣味なんだろう!」と思っていました。でも先日、夏野菜の苗を物色している時に目が合ってしまいました。多肉植物です。よく見たらめっちゃカワイイではないか!と。
ということで「ボタニカル・ライフ」に必要な道具を購入しました。
・・・そして、さっそくバラバラ殺人事件みたいになっていますが、そういう趣味ではありません。彼らは、1枚の葉から根と芽を出して増殖するらしいのです。普通野菜なら種から苗にして、果樹なら挿し木で増やしますが、葉っぱからいきなり増殖するなんて、なんだか異文化過ぎて農ガールは混乱しております。しかも水分は週に1度で十分。増殖期間は葉っぱに蓄えた水分だけで芽を出すなんて、なんということでしょうか。
手が掛からないということは、すなわち彼らが発信するメッセージを汲み取るのが難しいということでもあります。我が家の同居人たちは、水が欲しいだの、植木鉢がきついだの、栄養が足りないだの、ベランダの照り返しが暑いだの、やかましく訴えてきますが、それはそれで要望に答えてさえいれば機嫌良くしています。でもこの無口な新入りはそうはいかなそうです。それも、ひとつチャレンジです。
目標は宝石箱のような寄せ植えを作ること。主人には「そのうち、美味しそうとか言い出すんじゃないの?」と疑われていますが、いや。食べることをゴールとしない崇高な趣味、ガーデニングの世界に足を踏み入れます!