Turkish Pottery, 2016

Turkish Pottery, 2016

2011/11/06

ふらんすへ行きたしと思えども

読書の秋です。
本は、持ち歩いたり、抱きしめたり、顔をつけたり、枕にしたり、たたいたり、匂いをかいだり出来るのがいいと思っています。

今日、買った本は、
『永遠の詩7―萩原朔太郎』小学館。
すぐれた詩人のすぐれた詩をまとめた詩集シリーズの7冊目です。
写真を載せますが、カバーに書いてあるこの一節は「旅上」という詩の冒頭で、

せめては新しき背広をきて
気ままなる旅に出でてみん

と続きます。
遠い国への憧れと、いさぎいい諦めと、旅に出るワクワク感がわずか4行に詰まってる。フランスじゃなく「ふらんす」なのも、いいです。

文語体って堅いイメージがあったけど、この詩集を読んで、日本語の美しさを実感しました。
女性を雨のようだと言っている「婦人と雨」もまた、好きな1篇。
すてきな言葉を浴びていると、詩を書いてみたくなります。